日本演出者協会、日本の戯曲研修部の「日本の戯曲研修セミナー2019」がはじまった。今回は秋浜悟史と宮本研を取り上げる。初日は秋浜ワークショップのみを行う。
今回の全体ファシリテーター、戯曲部部長の川口典成氏のあいさつと「日本の戯曲研修セミナー」およびその前身となる「近代戯曲研修セミナー」の簡単な紹介があり、のち、今回の秋浜ワークショップ講師をお願いした、劇作家、演出家、詩森ろば氏の紹介があった。
詩森氏は秋浜と同じく岩手県で幼少期を過ごしている。今回秋浜ワークショップで取り上げる、いわゆる「東北の四つの季節」に共通する「岩手弁」で書かれた戯曲の読み解きに同郷の作家があたることは心強く感じる。
余計なことかもしれないが、「東北の四つの季節」で書かれている言葉を「岩手弁」と形容していいのかどうか、東京生まれ東京育ちの私には判断する素養がない。本来は盛岡弁や渋民弁と表現したほうがいいのかもしれないが、一般に理解しやすい「岩手弁」で本稿は統一する。今日のWSにおいて秋浜の使う方言についての言及が数多くあったため、このようなことを書いたほうがいいと思うにいたった。
13時30分から19時まで、挨拶のあとは各参加者の自己紹介があり、それぞれの出身地や今回のWSに参加する動機、好きな戯曲などを共有した。思っていた以上に「岩手の言葉ネイティブ」の方が多くご参加いただいていた。
その後、今回「東北の四つの季節」から主に取り組んでいく「英雄たち」「りんごの秋」を参加者と輪読し、その振り返りを行い本日は時間いっぱいとなった。詩森氏の進行は非常によく準備されていて、聞いていて学びになることばかりだった。
秋浜悟史の戯曲の中に、面白い擬音が数多く出てくる。この擬音の語感が出身のよるものなのか、時代によるものなのか、個人的な資質によるものなのか、個人的に興味を持った。